伊那紬とは長野県の伊那地方で作られている紬織物です。伊那紬を含む信州紬は国の伝統工芸品にも指定されているほどで、希少価値が高い着物になります。
とはいえ、大島紬ほどの知名度はありませんので、伊那紬と知らずに持っている方もいるでしょう。また買取店によっても伊那紬を知らないところもあるかもしれません。
ここでは伊那紬について、どのような着物でどんな特徴があるのか、また平均相場などもまとめています。また高く売るコツも紹介しているので参考にしてください。
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伊那紬とは長野県南部の天竜川に沿って伸びる伊那地方で受け継がれている紬織物です。
天竜川沿いの地域は昔から養蚕業が盛んで江戸時代は絹の国とも呼ばれており、この地域で作られていた良質の繭は京都や名古屋に送られていました。
ただ生産された繭の中には、蚕が繭を突き破るなどして出荷できないものもあり、その繭を使って日常で着る着物を作ったものが伊那紬のルーツと言われています。
また伊那紬は同じように県内で作られている上田紬や松本紬、飯田紬、あづみの紬、山繭紬などと一緒に信州紬と呼ばれ、1975年に経済産業省の伝統工芸品として指定されています。
ただ1970年代には120軒ほどあった伊那紬の生産工場も現在は久保田織染工業のみが生産しているのです。
伊那紬は経糸に生糸、玉糸、真綿の手つむぎ糸を緯糸には玉糸または真綿の手つむぎ糸を使って作られています。染料には伊那地方に自生していた植物を使い、自然な風合いを感じさせる草木染が特徴です。
性質の異なる糸を使用しているため、人の手で1枚1枚時間をかけて丁寧に織られており、反物を織り上げるには1週間以上かかります。
複雑なデザインとなれば数ヶ月かかることも少なくなかったようです。こうして作られた伊那紬は丈夫でしなやかな肌触りで、柔らかなぬくもりも感じさせるという特徴があります。
丈夫で長く着れる、また自然の色味の美しさから愛好者が多く、また今は1社でしか作られていないため、非常に希少価値が高まっている織物です。
伊那紬の着物は現在、長野県駒ケ根市にある久保田織染工業でのみ生産されています。さらに反物を仕上げるまでに最低でも1週間、長ければ1ヶ月以上かかることもあるため、生産量が絶対的に少なく希少価値はとても高くなっています。
そのため伊那紬の着物の買取査定としては、平均で15,000円から30,000円となることが多いようです。
もちろん作られた時期やデザインによってはそれ以上の価格になることもあり、作者や状態によっては10万円前後で買い取りされることもあります。
伊那紬を近くのリサイクルショップや古着屋に売る方法もあります。
ただこれらのお店は着物専門店ではないので着物に関しての知識は少なく伊那紬の価値を知らずに、単純にキロ単位で査定額を出すことも多く安く手放すことにもなりかねません。
自宅にいながら査定してもらえるというメリットがあるのが宅配買取です。ですが、梱包するのにダンボールなども準備しなければいけません。
また買取額に納得いかずにキャンセルする場合、返送料が自己負担になることもあるので注意が必要です。
着物が多くて店舗に持っていけない、もしくは着物の知識が豊富な信頼できる買取店まで遠いという場合には出張買取がおすすめです。
店舗持込だと、買取額に納得が行かなくてもわざわざ持ってきたから、という理由で安く手放すことも多々あります。自宅にいながらその場で査定してくれるので、梱包の必要もありません。
もちろんその場でキャンセルも可能で、その際も出張費や査定料、宅配買取でかかる返送料などもかからない業者がほとんどです。もちろん査定額は他の買取方法と同じです。
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【補足】伊那紬といっても作品はいろいろありますし、状態はそれぞれ異なります。そのため買取額もピンからキリまでですので、少しでも高く買取してもらうには信頼できる業者に依頼することと、複数の店舗で査定してもらい比較する事も大切です。
伊那紬を少しでも高く買取してもらいたい時には以下のような2つのポイントがあります。これを頭に入れて置かないと貴重な伊那紬を安く手放すことになりかねません。
伊那紬は現在1社でしか生産されていない希少な着物です。着物に詳しい人なら伊那紬についても知っているでしょうが、そうでない人は伊那紬という名前すら聞いたことがないという方も少なくありません。
そういった買取店・査定員に鑑定してもらった場合、当然伊那紬の価値も分からずに単なる着物としてしか見ない可能性もあります。
そのため伊那紬の買取相場よりもはるかに安い買取額になってしまうのです。ですので、伊那紬を鑑定してもらうなら、着物に精通した査定員のいる買取店を選ぶことが必須です。
もちろんそれでも買取店によっては相場よりも安く提示することもあるので、できれば複数の買取店に査定してもらい比較する事が大切になります。
伊那紬は絹や綿を用いた自然由来のもので、化学繊維と違ってカビが生えやすく、虫にも食われやすい性質があります。
また日の当たるところに置いていると、色褪せもしやすいですし、畳んでおくとシワもできやすいです。
伊那紬は非常に価値が高い着物ですが、状態が悪くなると買取価格も大幅にダウンしてしまう可能性もあります。そうならないためには以下のように正しく保管しておきましょう。
このように伊那紬は現在生産している会社が1社しかなく、非常に希少価値が高い着物です。そのため伊那紬は高価買取が期待できます。
とはいえ、状態によって価値は変わってきますので、売るまでは正しく保管しておくことが大切です。また伊那紬は貴重とはいっても、大島紬ほどの知名度はなく買取業者でも見極められないところもあるかもしれません。
証紙などがあればいいですが、もし紛失している場合は特に着物のことがよく分かる業者に査定してもらうことも重要になります。
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