着物を収納する前にハンガーに掛るべき理由&着物用ハンガーが必須!
最近では若い女性だけではなく、男性の間でも着物を着る人が増えています。そんな着物ですが保管するときには、どのようにすればいいのでしょうか。昔は衣紋掛けといったものがありましたが、現在では多くのご家庭にありません。
今やご家庭にあるのはハンガーでしょう。このハンガーなのですが、実は着物用のものも出ているのです。そこで着物を保管するのに何故ハンガーを使うのか、着物用のハンガーはいったいどういうものなのかについて調べてみました。
着物を収納する前に”ハンガーに掛けるべき理由”
そもそも着物を収納するのにハンガーにかける理由はあるの、と不思議に思う人も多いでしょう。一般的に着物は家にあっても、タンスの中に入っているものだという認識があるかもしれません。
そこでまずはハンガーにかける理由を考えてみます。
- 着物をきたら一晩程度は吊るして湿気を飛ばす必要がある
- 湿気が残ったまま収納するとシミやカビの原因になる
この2つが主な理由になります。順序としては次の通りです。
- 脱いだ着物はハンガーにかけて吊るして湿気をとる
- 湿気をとった後に畳紙に包んで収納する
収納をする前にハンガーにかけておくという形です。ただここで注意したいのは、一般的なハンガーは役不足である点でしょう。
一般的なハンガーは洋服を吊るすために作られたものです。洋服と着物は縫製の仕方から異なるため、やはり専用の道具が必要になります。
着物をハンガーに掛ける際は”着物用”を使う
着物をハンガーに掛けるといっても、一般的な洋服用のハンガーではきれいに干すことができません。その理由としては以下のものがあります。
- 衣服を吊るす部分の長さが足りない
- 肩の部分の立体感が異なる
これらの点から洋服用のハンガーは、着物を吊るすのに向きません。使ってみると分かるのですが、着物の型が崩れてしまいます。そのため着物用となるハンガーが必要となるのです。
先にも軽く触れましたが、いわゆる衣紋掛けと呼ばれるものがあります。これが着物専用のハンガーだと考えてください。洋服用のハンガーと違って、肩の部分が真っ直ぐになるように作られていて、長さを調整できる機能もあります。
着物用ハンガーを選ぶ際の『3つのポイント』
では実際に着物用のハンガーを使うとして、どのようなポイントに気をつけて選べばいいのでしょうか。
といった3つについて詳しく確認します。
【ポイント1】帯掛けの有無を確認する
着物とセットになっているのが帯です。この帯もまた着たあとはシワを伸ばしたり、湿気をとるという意味で一晩ほど吊るしておきます。そのため着物用のハンガーに帯をかけられる部分があるかを確認しましょう。
帯そのものをかけるだけなら、洋服用のハンガーでも問題ありません。ですが着物と別にしていると場所をとってしまいます。ですので着物専用のハンガーを購入するのなら、一緒にかけられるタイプを選ぶといいでしょう。
【ポイント2】なるべくコンパクトに収納できるか
着物をしっかりと伸ばしてみると、そのサイズはかなり大きいことがわかります。つまり着物用のハンガーというのも、使わない時はサイズが大きくなってしまうのです。
ですが最近のものだと吊るす肩から先の部分を吊るすのに、収納できるコンパクトなタイプもあります。このタイプのハンガーだと、着物を仕舞った後に置き場所に困りません。
【ポイント3】袖幅と肩幅の長さをチェック
着物用ハンガーを選ぶ最後のポイントとしては、掛けたい着物の袖幅と肩幅の長さを確認しておく点をあげておきましょう。せっかく着物用のハンガーを買ったとしても、長さが足りないのなら意味がありません。
ですので自分が着る着物の採寸をしっかりと行ってください。袖幅と肩幅の長さに対して、十分対応できるものを選ぶ必要があります。最後に紹介していますが、この点をいちばん優先するようにしてください。
Yahoo!ショッピングで選ぶ!人気のおすすめ着物用ハンガー《ランキング》
次に人気のある着物用ハンガーについて紹介しておきます。実際に着物用ハンガーを購入しようと思っても、どんなものを選んでいいのか分からない人も多いでしょう。そこでおすすめのものをランキング形式で紹介します。
【1位】「帯掛け付き 伸縮 きものハンガー」

着物用ハンガーとして、最もおすすめなのが帯掛け付きの伸縮きものハンガーになります。特徴としては以下の通りになります。
- 伸縮タイプなので使わない時はコンパクトになる
- 帯掛けがついているので便利
- 価格が手頃
- サイズが2段階から選べる
先程お伝えした着物用ハンガーを選ぶ時のポイントを、3つとも満たしているだけではありません。価格がまず手頃なのが嬉しいポイントでしょう。さほどお金をかけることなく、専用のハンガーが手に入ります。
またサイズが2段階あるのもポイントです。一般的な着物なら普通サイズで良いですが、長尺のものもオプション選択で選べます。プラス100円となりますが、この程度の価格差で長尺ものが用意できるのが魅力です。
【2位】「着物ハンガー コンパクト 折りたたみ式 長尺」

着物用ハンガーの2位としては、コンパクトな折りたたみ式のものを紹介します。この商品の特徴は以下のようになります。
- 折りたたみ式になっているのでコンパクト
- 2段の伸縮機能があり、全長140cmまで対応可能
- 専用の収納袋がついてくるので持ち運びに便利
- 簡単に組み立て可能
- 帯掛けつき
着物用ハンガーでも伸縮ができる機能と、折りたたみの機能の2つを持ったものになります。折りたたみ式を購入する時に気になるのが、組み立ては簡単なのかという点もあるでしょうが、この商品は簡単に組み立て可能です。
さらに使わない時は専用の収納袋に入れておくことができます。もし出先で着物を着るという機会があっても、持ち運びに便利なので使いやすいタイプだと言えるでしょう。
【3位】「高級和装ハンガー 2本 セット 折り畳み 伸縮式」

着物用ハンガーのおすすめ第3位は、高級和装ハンガーです。この商品は以下のような特徴があります。
- 折りたたみと収納で便利
- 3段階伸縮ができる
- 2本セットなので1つあたりのコスパは高い
- 帯掛けつき
- 携帯できるサイズ感
高級とありますが、価格的にはコスパが高いタイプです。2本セットなので1本あたりで考慮すれば、他におすすめしたものと値段は大きく違いません。3段階の伸縮ができるのが特徴で、最大125cmまで対応可能です。
長尺の着物だと少し心もとないかもしれません。反面で収納時にはコンパクトさがあります。一般的なサイズのものだと十分でしょう。ただやはり袖幅と肩幅のサイズを見てから、購入するものを決めてください。
着物をハンガーに掛ける際の「2つの注意点」
次に着物をハンガーに掛ける時の注意点を見ていきます。
という2つについて、それぞれを確認していきましょう。
【注意点1】着物ハンガーよりも裄の方が長い
まず最初に注意したいのは、着物ハンガーの長さです。着物ハンガーの方が長ければ何の問題もありません。問題なのはハンガーよりも、着物の桁の方が長いといった場合です。
- 着物ハンガーの先が当たる部分にあとがついてしまう
- しっかりと湿気を飛ばせない
といった2つの問題点が発生します。特に前者の場合は折角の着物を傷めてしまうので、十分に注意してください。この場合はいっそのこと袖付けの縫い目くらいまで短くした方が着物を傷めません。
もう1つしっかりと湿気を飛ばせなる点も注意しましょう。適当な長さのものを使って適当に着物を干してしまうと、結果的に寿命を縮めてしまいます。だからこそ購入の時点で、しっかりと袖幅と肩幅に合うものを選ぶ必要があるのです。
【注意点2】着物の衿は広げて掛ける
着物をハンガーにかける時の注意点はもう1つあります。それは着物の衿についてです。そのまま干してしまう人も多いのですが、着物の衿は広げてハンガーにかけるようにしてください。
だいたい2つ折になっているので、広げるだけで十分です。伊達襟に縫い付けてある場合ですが、簡易的なものなら伊達襟を外してしまいましょう。しっかりと縫製されている場合は、無理に解く必要はありません。
ちなみにレンタル着物の場合ですと、衿が縫われているケースが多いです。この時はそのままの状態で、ハンガーに掛けておくといいでしょう。
着物の干し方とチェックすべきポイント
最後に着物の干し方とチェックすべきポイントを確認しておきます。
- 着物の左右のバランスを考えて掛ける
- 裾が床につかないよう高いところに掛ける
- 着物用のブラシか乾いた清潔なタオルでほこりを落とす
最初に着物をハンガーに干す時に絶対に確認しておきたいが、左右のバランスを整えることです。これはハンガーから着物が落ちてしまわないために行います。バランス良く掛かっているかどうか、一歩引いてみるといいです。
次に高いところに掛けるですが、これは着物の丈の長さに理由があります。着物の丈は、ほぼ自分の身長と同じくらいです。そのため自分の身長よりも高いところでないと、裾が床についてしまいます。和風の住宅であれば、鴨居などに掛けるといいでしょう。
まとめ

着物を収納する前にハンガーに掛ける理由についてでした。着物というとタンスに仕舞ってあるイメージの人が多いですが、着たあとにはしっかりと干しておく必要があります。これは湿気が残っているとカビやシミの原因になるからです。
この着物を干す時に役立つのがハンガーなのですが、一般的な洋服用のものではサイズや形が違うので干すのに向きません。着物専用のハンガーが販売されていますので、そちらを利用するといいでしょう。