失敗しない!着物でトイレに入る際の持ち物&4つのチェックポイント
着物でトイレに入る時にはどうすればいいの、と疑問に思う人も多いはずです。ほとんどの人にとって着物は、イベントの時くらいしか身に着けないものでしょう。そのため少しくらいの時間なら我慢すればいい、と思ってしまいがちです。
ですが折角のイベントもトイレを我慢していれば、楽しめなくなります。そこで着物でトイレに入る時の持ち物や、チェックポイントを幾つか紹介していきましょう。知っておけば、どんなイベントでも心配ありません。
失敗しない!着物を着ながらトイレに入る方法と所作
では簡単に着物でトイレに入る方法と、その手順を考えてみます。慣れている人なら、特に小道具は必要ありません。ですが普段は洋服を着ているのなら、小道具を用意しておくべきです。
- 着物用のクリップ
- なければ大型のペーパークリップや洗濯バサミ
- ローライズや和装用のショーツ
- 大判のハンカチかバンダナ
などを用意してください。では着物でのトイレの入り方を紹介します。
- 便座の蓋を閉めたままで、襟元にハンカチを巻く
- クリップを用意する
- 袖の袂を持って帯の部分にクリップでとめる
- 着物の裾を自分から見て左、右と準に一枚ずつめくって分ける
- 両手で裾を持ち上げて、着物を筒状にして裏返すようにめくる
- 便座の蓋をあけて、裾をさらに持ち上げて両脇にはさむ
- 便器に軽く腰をかけて、位置を固定
- 用を足して蓋を閉め、水を流す
- 裾を元に戻す
以上です。
振袖や袴を着ている場合のトイレの行き方
最近だと卒業式で袴を着る人も多いでしょう。この袴の場合は、全部脱がないとトイレに行けないのではと考えがちです。ですが女性用の袴は、行灯袴と呼ばれるタイプになります。
これは足の仕切りがないタイプの袴で、変形したロングスカートと同じなのです。では袴や振袖でトイレに行く時の手順を確認します。持っておきたいものは着物の時と同じです。
また基本的な動作も同じだと考えてください。ただ大きく違うと点は以下のようなものがあります。
- 振袖は袖が長いので三つ折りにして、クリップでとめる
- 着物の裾を分けて持つ前に袴の裾を持ち上げてクリップでとめる
- 袴の生地が重いので袴だけでクリップでとめた方が安定する
- クリップは多めに6個くらい用意しておくとベスト
以上がポイントになります。
着物でトイレをする際に必ず持ちたい『3つの持ち物』
着物でトイレに行く時は小道具を持っていた方がいいです。先にもお伝えしましたが、その小道具は3つあります。
この3つの小物について詳しく確認していきましょう。
【持ち物1】きものクリップもしくは大型クリップ
着物でトイレに入る時に必須といえるのが、クリップになります。だいたい3個~4個程度あると良いでしょう。袴の場合は6個程度あると安心です。ベストなものとしては、着物専用のクリップでしょう。
このクリップは着物の生地を傷めない作りになっています。ただし着物専用のクリップを用意するのは面倒、または用意している時間がないというケースもあるでしょう。そうした時は代用できるものがあります。
- 大型のペーパークリップ
- 洗濯バサミ
このどちらかで大丈夫です。洗濯バサミならどのご家庭でもあるものなので、簡単に用意できます。またペーパークリップは、できるだけはさみ方が柔らかいものを用意しましょう。着物の生地を傷める可能性があるからです。
- 小型のペーパークリップ
- 髪をとめるためのクリップ
というようなものは代用に向きません。
【持ち物2】ハンカチもしくはバンダナ
着物のままでトイレに入る時には大判のハンカチや、バンダナを用意しておきましょう。これはフェイスラインのファンデーションが、着物や半襟につくのを防ぐためのものです。一度ついてしまうと、なかなか落とすことができません。
そのため大判のハンカチやバンダナがあると便利です。トイレに入る時に首の周りに巻いて使うので、直径が50cm以上のものを用意してください。
この大判のハンカチやバンダナとは別に、手拭き用やシミ取り用に通常サイズのものも用意しておきましょう。
【持ち物3】ローライズの下着
着物のままでトイレに入る時には、実は下着選びが重要です。一般的なウェスト部分までゴムがくるタイプのショーツだと、下着の上げ下ろしをするのに、着物をおへその辺りまでめくる必要があります。その分着崩れをしやすくなるのです。
この対策としてローライズのショーツを履いておくと安心です。腰骨辺りにゴムがくるタイプのものがいいでしょう。ボクサータイプやビキニタイプのものだと、よりベストです。他にも和装専用のショーツもあります。
- クロッチ部分が股割れになっている
- 着物をまくっただけで、トイレをすませられる
などのメリットがあります。初めて着物を着るといった場合は、慣れていませんのでできるだけ手軽にトイレができるものを選ぶといいでしょう。
トイレに行った後に着崩れしやすい『4つのチェックポイント』
着物のままでトイレに行った後には、どうしても着崩れしやすくなります。そこで気をつけたい4つのポイントを紹介しましょう。対策も同じくお伝えしますので、トイレの後には鏡でチェックしてみてください。
【チェック1】着物の裾のたるみ
着物で座ったり立ったりを繰り返すと、どうしても裾がたるんできます。これは帯の下にあるおはしょりが少しずつ緩むことで、起こると考えてください。つまりたるみが起こった時は、おはしょりを引っ張って直します。手順は以下の通りです。
- 帯のタレ部分を持ち上げて、クリップで固定する
- おはしょりの中に両手を入れる
- 腰紐の上部分を持って上にホンの少しだけ引き上げる
- 鏡で裾の状態を確認し、調整する
- おはしょりの下に向けて整える
- クリップを外して帯を元に戻す
以上となります。さほど難しい作業ではないので、初心者でも慎重にやれば問題なく調整できるでしょう。
【チェック2】着物の衿元の着崩れ
着物で最も着崩れしやすいのが襟元です。トイレに関係なく、しばらく着ているだけでも歪んでしまいます。鏡で見た時に襟がしっかりとYの字になっているかどうかを確認してください。手順は次のようにします。
- トイレなどの鏡でチェックする
- 崩れている場合は左手を袖の根本にある開口部に入れる
- 自分の体の右側部分を軽く引っ張る
- 次に反対側の襟も同様にして軽く引っ張る
- 右手で襟とつながっているおはしょりを引いて調整する
以上です。こちらは着物を着る時には必須のテクニックになります。あまり難しいものではないので、できるように練習しておくと便利です。襟が歪んでいるとだらしなく見えるので、きちんと整えるのがきれいに見せるポイントになります。
【チェック3】お尻の部分
着物でトイレに入った時によく起こるのが裾が長すぎたり、お尻の部分がたるんでしまうことです。よくあることですので、簡単に直してしまえるように手順を覚えておくと良いでしょう。
- 帯のタレ部分をあげて、クリップで固定しておく
- おはしょりの中に両手を入れる
- 腰紐の上川にあるおはしょりを持って、上へ軽く引く
- 一度に引いて調整するのではなくて、少しずつ調整する
- 長さやたるみについては鏡で確認する
- おはりょりを整え直してから、クリップで固定したいた帯を戻す
以上です。早く直そうと思って一気におはしょりを引っ張る人もいますが、そうすると引き上げ過ぎてしまう可能性があります。元に戻すこともできますが、やはり少しずつ引いて調整した方がいいでしょう。
【チェック4】帯の位置
着物をきて動いていると、帯は徐々に下がっていきます。特に振袖の場合は帯結びに重さがあるため、ズレる可能性が高いです。そのため最初の位置をなるべく覚えておいて、下がってきたなと思ったら上に戻すといいでしょう。手順は以下のようにします。
- 作業をしやすいように袖をまとめてクリップでとめる
- 両手をできるだけ後ろにまわして、帯の下に入れる
- 両腕で帯を上に向けて、強く持ち上げる
- 帯そのものが緩んでいる場合は、帯の下に薄いタオルをはさむ
- クリップで固定していた袖を外す
以上です。最初はなれないかもしれませんが、何度か練習すると簡単にできるようになるでしょう。ここで紹介した着物の着崩れはよく起こることなので、自分で対処できるようすると便利です。
女性の日(生理)のときに着物でトイレをする場合
最後に着物を着る日に生理になることもあるでしょう。きちんと対処すれば、着物を汚すことなくトイレに行くことができます。ただ自分では難しいと考えるのなら、ピルを服用して調整するのも方法の1つです。
最近はネットなどで簡単に購入できるようになっていますが、やはり大切なことなので医師に相談すべきです。以下にあると便利なものをあげておきます。
- ローライズの生理用ショーツ
- ローライズのガードルやスパッツ
- 夜用や長時間使用できるナプキン
などを用意してください。他にも着付けをしてもらう時に相談するといいです。生理なのでと告げることで配慮して着付けをしてくれるでしょう。
まとめ
着物のままでトイレに入る時のポイントについてでした。着物のままでトイレに入るのは大変と思うかもしれません。洋服のように手軽にはいきませんが、手順さえしっかりと守っていれば問題ありません。慣れないうちは、家で練習してみるといいです。
- 着物用のクリップ
- ローライズのショーツ
- 大判のハンカチ
この3つを用意しておくと、トイレでも着物を汚さずにすむでしょう。生理の時は長時間使えるものを用意してください。