冠婚葬祭などのフォーマルな場所で、着物を切る機会があるかもしれません。ただ着物といっても実は、カジュアルなものとフォーマルなものの2つがあるのです。TPOをわきまえないで、カジュアルな着物を着てしまうとマナー違反になります。
ですが多くの人にとって着物は、あまり馴染みがありません。そのため何がフォーマルかどうか分からないという人も多いでしょう。そこでフォーマルなシーンで着ることができる、着物について詳しく見ていきます。
冠婚葬祭などのフォーマルな場所で、着物を切る機会があるかもしれません。ただ着物といっても実は、カジュアルなものとフォーマルなものの2つがあるのです。TPOをわきまえないで、カジュアルな着物を着てしまうとマナー違反になります。
ですが多くの人にとって着物は、あまり馴染みがありません。そのため何がフォーマルかどうか分からないという人も多いでしょう。そこでフォーマルなシーンで着ることができる、着物について詳しく見ていきます。
冠婚葬祭などのフォーマルな場所で、着物を切る機会があるかもしれません。ただ着物といっても実は、カジュアルなものとフォーマルなものの2つがあるのです。TPOをわきまえないで、カジュアルな着物を着てしまうとマナー違反になります。
ですが多くの人にとって着物は、あまり馴染みがありません。そのため何がフォーマルかどうか分からないという人も多いでしょう。そこでフォーマルなシーンで着ることができる、着物について詳しく見ていきます。
ではフォーマルな着物とは、どんなものがあるのでしょうか。簡単にお伝えすると、正絹で作られた着物を指す場合が多いと考えてください。正絹というのは、まじりものが入っていない絹100%でできた生地のことです。
最近作られた着物でも安価なものは、ポリエステル素材が使われています。こうした着物はフォーマルな場にはふさわしくないとされるのです。
正絹は絹100%になるため高級な素材でもあります。一見しただけで、安価な着物とは生地が違うのがわかるのです。
正絹の着物には以下のような特徴もあります。
保管するのに手間がかかる物ですが、やはり良いものですので1つは持っておきたいと言えるでしょう。
では反対にカジュアルな着物についても見ておきましょう。カジュアルな着物は使われている素材が、ポリエステルまたは木綿のものだと考えてください。安価な着物が多いので、気軽に楽しむことができるでしょう。
最近ではプレタ着物という呼び方をするもので、デザインや色も鮮やかなものが人気となっています。流行りを取り入れた現代風の着物なども、このプレタ着物に含まれると考えて良いでしょう。
例えば観光地などでレンタルできる着物は、大抵がこのプレタ着物になります。特徴としては以下のような点が挙げられます。
日常生活の中でアクセントとして着物をきたいというのなら、このカジュアルな着物で十分でしょう。
もう少し詳しくフォーマルな着物について確認しましょう。フォーマルというのは正装のことで、着用できる着物としては礼装と略礼装の2つがあるのです。この2つにはどんな違いがあるのかも見ておきます。
着物の中で最も格式が高いのが礼装と呼ばれるものです。主に儀式や式典などで着られるもので、正式な服装ということになります。主に以下のようなシーンで使われると考えてください。
簡単にお伝えすると、冠婚葬祭で使うための着物だと言えます。もちろん他のシーンで着ても問題はありません。ただやはり正装となるため、カジュアルな場所にはそぐわないと言えるでしょう。
礼装の次に高い格式を持つのが準礼装と呼ばれる着物です。さらに準礼装よりも少し下の格式になるのが略礼装だと考えてください。礼装を着る時のシーンと比較すると、よりカジュアルな場所に着ていくものです。
こうしたシーンの時には、セミフォーマルな着物がふさわしいとされます。シーンによって最適な着物が違ってきますので、どういった時に使うのかをしっかりと考えておくといいでしょう。
帯としては袋帯を結ぶようにしましょう。または織りの名古屋帯などを着用するのが一般的です。色や柄しだいではおしゃれな外出着として着用してもおかしくありません。
フォーマルな場所では礼装を着るのが常識となっています。この礼装なのですが、実は4つの種類に分けることができるのです。
この4つの種類なのですが、1つずつどういったものか確認していきます。
黒留袖は既婚の女性が着用する中では、最も格式が高いとされています。黒地に5つの紋が入った着物のことを指します。ただし着物の裾にあたる部分にのみ、模様が入っているのが特徴的でしょう。
主には結婚式や披露宴の主催者側として着ることになるでしょう。お招きした相手に対して礼儀を尽くしている、といった意味合いを持っています。主には新郎や新婦の母親や祖母、または親族の既婚女性などが身につけると考えてください。
5つの家紋が入っているのが決まりなのですが、レンタルの場合だと自分の家紋がないといったケースもあるでしょう。その場合は誰でも自由に使える、通紋と呼ばれる紋が入っている着物を選ぶといいでしょう。
色留袖は既婚・未婚を問わずに着ることができる女性の礼装になります。黒留袖とは違って、地の生地色には様々なものがあるのが特徴です。だいたいの場合において優しいピンク色や、淡いブルーなどのようにパステルカラーが選ばれています。
かつては既婚女性のみが着る正装とされていましたが、現在ではそのルールも崩れてきていて未婚の女性でも問題ありません。ちなみに色留袖は紋の数で格式が決まると考えてください。最高の5つ紋であれば、黒留袖と同じ礼装になります。
その下になるのが三つ紋で、さらに一つ紋という色留袖があります。こちらは準礼装という形の格式になっているので注意してください。
既婚女性の最も格式の高い着物が黒留袖になりますが、振袖は未婚女性の礼装になると考えてください。一般的には成人式や結婚式などで着られているのが特徴でしょう。他の着物との違いは、袖が長いということです。
江戸時代に生まれた着物なのですが、当時は袖の長さは若さと比例していました。つまり年を経るほどに袖は短くなり、既婚者になれば袖を詰めて留め袖としたのです。
ただし近年では女性の平均身長も大きくなったこともあり、成人式でも大振袖を着るのが一般的になりました。
黒喪服というのは、その名称通りに黒無地の着物のことです。葬儀や告別式の喪主であったり、家族や参列者は黒喪服を着用します。地方などによっても異なるのですが、親族は三回忌までは黒喪服を着るのです。
対して法事や故人を偲ぶ会などで無地の喪服を色喪服と呼んでいます。4回忌以降は親族でも色喪服で問題ありません。ちなみに帯としても黒の無地のものを使います。地紋がある場合は慶弔両用して着用することも可能です。
ただし慶事用としては吉祥文様を選び、弔事用としては水や雲といった有識模様を用いるのが一般的でしょう。近年では葬儀の時に黒喪服を着用する人は少なくなっていますが、礼装となるため故人への敬意を表しつつ、悲しみを表している服装です。
次にセミフォーマルなシーンで着る、準礼装や略礼装に含まれる5つの着物について見ていきましょう。
この5つが準礼装や略礼装に含まれるものです。1つずつ確認していきます。
訪問着は結婚式やパーティーなどにゲストとして参加する時に着用します。例えばお子さんがいらっしゃるのなら、入学式や卒業式に出ることもあるでしょう。そうした時にも訪問着は着用できるので便利です。
訪問着の特徴としては絵羽模様と呼ばれる、縫い目をまたいで柄が表現されている点が挙げられます。いわゆる昔ながらの柄である古典柄や、モダンなムードがある洋風のデザインのものまでは幅広いデザインがあるのも魅力でしょう。
柄や着物の色味などを考えることで、老若男女を問わずに着ることができます。ちなみに既婚や未婚なども問われません。幅広いシーンで活用できるのが訪問着だと考えて良いでしょう。
色無地とは黒以外の色で一色に染めたシンプルな着物のことです。一色で統一された生地を使っていて、柄がありません。使い勝手の良い着物ですので、初めて着物を購入する人にもおすすめです。ただし色無地にも2種類があります。
地紋とは生地そのものに織りだされた柄のことです。つまり生地の上から柄が入っているのではなく、生地そのものに柄をつけたものだと考えてください。地紋があるタイプの方が格式としては上になり、準礼装として扱われます。
地紋の柄によって慶事用、弔事用、両用として使われるものがあるのです。反対に地紋がないタイプは格式が低く、カジュアルな着物だとされるのです。また色無地でも紋が入っているのか、いないのかでも格式が違ってくるので注意しましょう。
小紋というのは型紙を用いた型染めを行った着物のデザインを指します。この小紋にも幾つか種類があり、その1つが江戸小紋です。江戸小紋とは遠目に見た場合は、無地の着物に見えるようなごく小さな柄が入ったものを指します。
工法としては小紋と同じなのですが、他の物と区別するために江戸小紋と呼ばれているのです。模様によって格式に違いがあるタイプで、これは江戸時代の武士がつけていた裃に由来しています。
この3つの紋は三役と呼ばれていて、最も格式が高いものだと考えてください。また柄が細かくなるほど、格が高いとされます。
鮫というのは紀州徳川家のみが着用していました。他方で庶民が愛用していたものは遊び心があるデザインが多くなります。
訪問着には紋の入ったものと入っていないものの2つがあります。紋入りの訪問着は紋なしよりも格式が高いことから、準礼装として用いられるのです。他方で紋なしの訪問着は1つ格が下がる略礼装として扱われています。
一般的に訪問着といった場合は、紋なしの方が多いと考えて良いでしょう。紋なしの訪問着は、カジュアルな場であってもきちんとした装いで参加したいという時に着用するものだと考えてください。
例えば目上の人が主催する個人的なパーティーに参加する時などです。入学式や卒業式といったセレモニーである場合は、紋入りでも紋なしでも問題ありません。昨今では使い分ける人も少なくなっていますので、紋なしの方が幅広く使えるでしょう。
最後に付け下げについても確認しておきましょう。着物というのは時代時代で流行りが異なるのですが、昭和初期の太平洋戦争中には贅沢が禁止されていました。この時に生まれたのが付け下げになります。
反物のまま染めたものが付け下げで、着用したときにはすべての柄が上を向いているといった特徴がある着物です。既婚や未婚を問わずに着ることができます。最初は遊女や芸妓の仕事用に使われていましたが、昭和30年代から一般的に普及しました。
訪問着に準じる格式を持っているため、どんなシーンでも使いやすいという特徴も持っています。汎用性が高い割には、価格が比較的に安価なのもポイントでしょう。紋をつけると訪問着と同格になり、無紋だと略礼装という形になります。
フォーマルなシーンで着ることができる着物についてまとめてみました。最も格式が高いのが礼装になります。その次に準礼装があり、さらに略礼装という格式があると考えてください。
礼装の格式の高さは動きませんが、準礼装や略礼装となると紋がつくつかないで格式が変わることもあります。
そのためどんなシーンで着物をきたいのかをはっきりと考えておくと、選択肢を狭めることができるでしょう。
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