【伊兵衛織】買取価格はいくら?査定相場より高く売るコツ&業者選び
着物の買取というと敷居の高さを感じる人もいるかもしれません。しかしコロナ禍の影響もあってか、実は多くの業者が宅配や出張買取に対応するようになりました。
その結果として着物買取のハードルも下がったといえるでしょう。ただ着物買取といっても高値をつけやすい品と、そうではない品があります。
特に高値がつきやすいのは、いわゆるブランドになるような品です。ここでは伊兵衛織の着物買取について確認していきましょう。
伊兵衛織の着物はどんな着物?(歴史・産地など)
伊兵衛織は静岡県の浜松市にて生まれた着物となります。高林家という家で作られていた絹織物の1つです。この高林家の当主が代々受け継いでいるのが、伊兵衛という名前で、ここから織物の名前として取られています。
静岡県にはざざんざ織という絹織物がありました。この絹織物の流れを汲んでいるのですが、大正時代の末期に起こった民芸運動から作られるようになったのが伊兵衛織です。
民芸運動は日用品の中に使われることの美を見出すことで、用の美というのが伊兵衛織のポイントになっています。
伊兵衛織の着物の特徴
伊兵衛織の着物にはどんな特徴があるのかも見ていきましょう。
- 個性的なデザインである
- 着ていても疲れにくい着物
- あたたかい着物である
伊兵衛織の特徴の1つが個性的なデザインです。もともと制作をスタートさせた人物が、茶人や文化人との交流を盛んに行なっていました。そのため素朴ながらも、粋で深みのあるデザインを採用しています。
伊兵衛織は玉繭から作られる玉糸を使って作られています。この玉糸は通常の絹糸と比較すると、4倍もの太さがあるのです。
そのため重くてしっかりとした着物になるのですが、シワになりにくくて着ていても疲れにくい着物として知られています。
伊兵衛織の着物の買取査定はどれくらいか
では伊兵衛織の着物の買取査定は、どの程度になるのでしょうか。実は着物の中でも、かなり高額での買取になるのが伊兵衛織です。具体的にどの程度の買取額になるのか、などの理由を解説していきましょう。
伊兵衛織の着物の買取価格平均相場と買取実績
では伊兵衛織の着物の買取相場について確認していきましょう。
- 伊兵衛織の着物の平均的な買取相場は10万円~35万円程度
- 一般的な状態の着物で15万円前後
- 保存状態が良いもので40万円以上
といったような値段になっています。全般的に見ても、かなりの高値をつける部類だと言えるでしょう。特に未使用用品であると、かなり高額をつけることがあります。
どうしてここまで高額の買取になるのかと言うと、伊兵衛織は現在では生産が終了しているためです。2013年で生産が終わったことによって、伊兵衛織の価値は一気に高まったと言えるでしょう。
今後も再開される目処はたっていないことから、希少価値がかなり高い着物となるのです。
生産終了している「伊兵衛織」は全体的に安定した高額買取
前段でもお伝えしましたが、伊兵衛織は現在のところ生産が終了しています。その理由としては以下の通りです。
- 玉繭の在庫がなくなってしまった
- 結果として国産の手紡ぎ糸による生産が不可能になった
といった理由から、2013年の10月に銀座で行われた個展が最後となっています。2023年の時点でも伊兵衛織が再開されるというニュースはないので、現時点である着物がすべてとなるのです。
もともと手織りにこだわった着物であっただけに、生産数もそこまで多くありませんでした。さらに生産が終了したことによって、より希少価値が高まってしまったのです。
結果として伊兵衛織の買取額は高騰している状態です。もともと趣味の着物として人気があったのですが、さらにその人気は高まっています。
伊兵衛織の着物が買取可能な店舗(リサイクル・オークション・買取専門業者)
【売却方法①】リサイクルショップ・古着屋に持込買取
着物買取でもリサイクルショップに持ち込むのはおすすめしません。
- 適正価格での買取はほぼ不可能である
- せっかくの伊兵衛織の着物も、ノーブランド品と同じように扱われてしまう
といった理由があるからです。基本的に伊兵衛織のような着物は、適正価格で買取してくれるお店を選ぶべきでしょう。
【売却方法②】ネットオークション(ヤフオク・メルカリ)
最近ではネットオークションなどの個人売買が、アプリからでも手軽にできるようになりました。しかし着物買取には向いていません。
- 高値がつかないケースが多い
- トラブルになる可能性が高い
といった2つの理由があるからです。
【売却方法③】おすすめは着物買取専門業者(ネットで依頼可能)
リサイクルショップやネットオークションもダメならば、どこで着物買取をしてもらうのか疑問に思う人も出てくるでしょう。
おすすめなのは着物買取を専門としている業者です。
- 専門知識があるので適正価格での買取ができる
- 手軽に利用できる
専門店であれば伊兵衛織の着物でも、しっかりと査定をしてくれます。またコロナ禍の影響もあってか、多くの店舗が宅配や出張買取を利用できるようにしました。
ネットからも簡単に申し込みができるのも、ポイントの1つでしょう。
伊兵衛織を高く売るなら口コミ評判の買取専門業者『バイセル』がおすすめ
伊兵衛織を実際に売却した方の口コミ評判&体験談
伊兵衛織を実際に売却した人の口コミを見ておきましょう。
バイセルを利用して着物を売った人の口コミ評判でした。
伊兵衛織を売る前に知るべき高価買取のコツと注意点
最後に伊兵衛織の着物をより高く売るためのポイントを紹介します。伊兵衛織の着物は状態にもよるのですが、だいたい15万円程度が相場です。しかしポイントを押さえることで、より高値をつける可能性があります。
【注意点①】着物に精通した買取店・査定員に鑑定してもらう
絶対にクリアしておきたい条件としては、どこで伊兵衛織の着物を売るかです。
上述したように着物の買取方法は複数あるのですが、ノーブランド品ではなく伊兵衛織のような着物を売るのなら専門業者を利用すべきです。
- 着物の買取査定には専門知識が不可欠
- 買取した着物の販売ルートを持っている
- 上記2つの理由から適正価格での買取が可能
という理由があるからです。着物を適正価格で買取するためには、専門的な知識や査定に関する経験は欠かせません。そうした知識を持つスタッフが在籍していなければ、高額査定は先ず出ないと言えるでしょう。
また専門業者の強みは、買取した着物を転売するルートを持つことです。売れる自信があるからこそ、買取で高値をつけてくれます。
【注意点②】需要の多い人気がある丈
着物買取を利用する場合に、気をつけたいのが身丈です。当然ですが買取された着物は中古品として再販されます。
この再販される時の需要というのも、買取額に影響してくると考えて良いでしょう。
- 身丈は身長からプラスマイナス5cm~10cm
というのが1つのポイントです。ある程度の幅があるのは、着付けでカバーできる部分があるからです。つまり女性の平均身長に近い人は、有利な条件で着物を売れると言えるでしょう。
身丈については重要なポイントなので、伊兵衛織の着物でも同じです。ただ飛び抜けて身長に特徴があるような人以外は、さほど気にしなくても大丈夫でしょう。身丈には先述したように遊びになる部分があるからです。
まとめ
伊兵衛織の着物の買取相場について調べてみました。伊兵衛織は静岡県浜松市の高林家が作ってきた絹織物です。
大正時代の末期に起こった民芸運動の影響を受けて生産された着物で、当時から趣味人の間で人気の高い着物でした。
残念ながら2013年をもって生産が終了したこともあり、現在では希少価値がかなり高くなっているのです。もともとの人気が高かったこともありますが、生産終了による希少価値の上昇が買取額に拍車をかけています。