詐欺に要注意!着物買取で起こりやすいトラブル『5選』と対処法
着物は普段から頻繁に売りに出すものではないことから、正直着物買取の知識がほとんどない方が多いのではないでしょうか?古本や古着などよく売るジャンルのものと比較すると、いまいち実感が湧きにくいものかもしれません。
しかしながら売り主に知識がないためにトラブルに発展してしまうケースというのも実はあります。不要なトラブルに発展するのを避けるためにも、実際に着物買取をおこなう前にある程度知識をつけておくのがマストです。
それ詐欺!?着物買取で起こりやすいトラブル『5選』
着物買取で発生するトラブルとしてはある程度パターンが決まっていて、特に多いトラブルが5つほどあります。そのためどんなトラブルが起こりやすいのかを事前に理解し、それに関する対処法を心得ておけばトラブルにならずに済みます。
1.買取業者があなたの着物を押し買いする
無理やりいらないものを売りつけるのが押し売りですが、逆に無理やり買取をおこなおうとするのが押し買いです。押し買いの被害に合いやすい人としては主に以下があげられますので、該当する場合には特に用心しましょう。
- 高齢者
- 女性
- 認知症の方など判断力が低下している人
現在では押し買いをおこなう業者はほぼ行政処分が下されていますが、ゼロではないため注意が必要です。
2.不当な値段で安く買おうとする
買取業者の中でも特に悪質なところの中には、本来の着物の価格よりも大幅に安く買い叩こうとしてくる業者も存在します。実際本来の価格よりも、十分の一以上安く売ってしまったというケースもあることから注意が必要です。
このような業者からの被害を防ぐための対策法としては以下があげられます。少し注意深く立ち回ることさえできれば被害に合わずに済みますので、強引な買い叩きの被害に合いそうな時は一呼吸おくようにしましょう。
- 着物の価値に関する知識を身につける
- 複数の業者の査定金額を比較する
3.古物商許可証がなく査定員も着物の知識がない
悪徳な買取業者の中には古物商許可証を所持していないのに買取をおこなっているところもあります。特に知名度の低い業者の中にはこのような業者が混ざっている可能性がありますので事前に確かめましょう。
また着物の買取を扱っているお店全てが、知識のあるスタッフを配置しているわけではありません。着物の正しい知識を持っておらず、安い金額で買われてしまうというのもよくある話ですから気を付けるようにしましょう。
4.着物の返送や処分に高額な費用を請求
着物の買取金額に納得ができない場合返送を希望するでしょうが、その際に不当なまでの高額な返送料を請求してくるトラブルというのもあります。高額な返送費に躊躇してしまい、結局価値よりも安く着物を譲ってしまうのを狙っています。
まともな業者は返送料は無料か、妥当な金額で高額を請求してくるのは明らかに悪徳業者です。また査定金額がつかず処分を進められ、その際に高額を請求するのも悪徳業者の手口ですから心して覚えておきましょう。
5.着物の紛失や汚れなど宅配の過程でトラブルになる
宅配にまつわるトラブルというのも意外と多いことから、宅配買取を利用する際には信頼できる業者を選ぶ必要があります。中でも返送された着物に汚れやしわが発生しているトラブルはよく耳にするトラブルです。
またそもそも商品が返送されないというトラブルもあり、紛失されるリスクというのも懸念しておかなければなりません。大切な着物に対する扱いが雑な業者というのはやはり信用におけない業者ですから選ばないようにしましょう。
【実録】実際に着物買取で起きた『2つの事件』
ここからは着物買取の際に実際に起きた2つの事件を紹介しますが、どちらも極めて悪質な事件になります。このような事件に巻き込まれるのを避けるためにも、業者選びの重要性をしっかりと把握しておく必要があります。
<事例1>目的は着物買取ではなく貴金属だった
状態の悪い着物であっても買取できるため査定だけでも試してみませんかという依頼がありました。電話での勧誘だったことから心配ではあったものの、知識のあるスタッフを派遣するとのことで試しにお願いしました。
実際に着物を渡すときちんと着物を見ることなく、値段がつかないため貴金属などそちらを見せて欲しいと半ば強引に話を進めてきました。貴金属類はないと言っても引き下がらず、あまりにもしつこいため何点か見せてしまいました。
結果として貴金属類を本来の価値よりも大幅に安い金額で譲ることになってしまったため非常に後悔しています。後から悪徳業者だと気づきキャンセルを申し出たものの取り合ってもらえず泣き寝入りになってしまいました。
<事例2>査定額の連絡が来ず、電話も繋がらない
着物を数十点ほどインターネットで見つけた買取業者に売却することにしました。業者の指示通り着払いで発送し、その後の連絡を待っていたものの一切何の連絡もなく、こちらから電話しても繋がらない状態です。
もしかしたら業者に着物が届いていない可能性もあるかと思い、宅配業者に確認したところ既に到着している旨の返答をいただきました。正直なす術がなく、今後どう対処したらよいか非常に困惑しています。
リサイクルショップで購入したもののため一つ一つの金額は安価な着物でしたが、数が多いだけにとても残念です。業者のサイトによると向こうから連絡がくる手順になっているのにどうして来ないのか不思議です。
着物の買取方法別!トラブルの対処法を教えます
着物買取における詐欺やトラブルというのは案外身近なものです。トラブルに巻き込まれ金銭的な被害を受けることのないように、未然にトラブルを防ぐ対処法を紹介します。これを参考に騙されないポイントを学びましょう。
“出張買取”で起きるトラブルの対処法
何か売りたい着物はないか営業の電話がかかってきていざ買取を依頼すると、押し買いや貴金属の買取を要求してくるケースが出張買取のトラブルで多いです。このような出張買取時における対策としては主に以下が有用です。
- そもそも怪しい業者の電話には取り合わない
- 査定金額に納得ができないときははっきりと断り、毅然とした態度で業者に接する
- 業者との対応に不安がある際には、自分だけではなく家族にも同伴してもらう
まともな業者の場合には、営業の電話をかけて自分を売り込むことは決してありません。ですからまずは電話に取り合わないのが大切です。無理やりおしかけてきた業者でも、弱腰にならずに接することが足元を見られないためには大切です。
“宅配買取”で起きるトラブルの対処法
宅配買取は配送業者に預けた瞬間に自分の手元から商品が離れてしまう分、出張や持ち込みでの買取よりも一層注意が必要になります。宅配買取でトラブルを防ぐためには、そもそも大事なものは宅配を利用しないというのも一つの方法です。
処分や破棄になってしまっても問題ないものだけ宅配を利用するのが大切です。また宅配買取を利用するにあたっては、下記の項目をよく注意したうえで利用するのが大事で、事前の確認によってある程度トラブルが起きるのを防げます。
- 買取業者の情報の確認
- 送料の有無や手数料の有無
- キャンセルの際のキャンセル料に関する取り決めについて
- キャンセル時に送料の負担はどちらになるのか
- 値段のつかない着物だった際に、着物は返送されるのかどうか
- 万一の配送事故の際の責任の所在はどうなるのか
着物買取を利用する前に確認すべき”3つのポイント”
着物買取サービスは不要になった着物を引き取ってもらえて、商品によってはお金に換えられる魅力的なサービスです。しかしながらトラブルに巻き込まれてしまう可能性もゼロではないため、利用するうえでよく考えることが大切です。
実際に買取を利用する前にしっかりと以下のポイントを確認しておけば、ある程度自衛することが可能です。大切な着物を巡る詐欺に合いあとから後悔しないためにも、いざ利用する前の段階で注意深く行動することが求められます。
- 取引条件に関して細かな点まで確認しておく
- 宅配を利用する際には送付に関する記録を残しておく
- 宅配を利用してもよい商品かどうかしっかりと見極める
買取でトラブルが起きたら”国民生活センター”に相談
どれだけ注意深く買取サービスを利用したとしても、万一悪徳な業者を利用してしまった場合にはトラブルを避けるのは難しいです。相手は人をだますプロですから、こちらよりも一枚も二枚も上手に詐欺をはたらいてきます。
もし何かトラブルに巻き込まれたり、商品を売ってしまった後に不安になった場合にはすぐに国民生活センターに相談しましょう。
まとめ
着物買取を巡るトラブルというのは案外多いですが、発生しやすいトラブルというのは限られています。どんなトラブルがあるのかをあらかじめ知っておくことで、不要なトラブルに巻き込まれないよう注意することができます。
また悪徳業者の目的がそもそも着物ではなく貴金属である可能性も高いことから、狙われやすい資産をお持ちの方は一層注意する必要があるでしょう。不審な業者には、そもそも取り合わず関わらないのが一番の解決策かもしれません。