古い着物はそのままゴミにするのではなく、状態に応じて「売る・譲る・再利用する」方法を選ぶのが後悔しない処分の第一歩です。
一方で、安易に業者へ任せてしまうとトラブルに発展するケースもあり注意が必要です。
実際、国民生活センターによると、高齢者を中心に「不用品を買い取る」と言って突然訪問する業者による着物関連の被害が報告されており、慎重な対応が求められます。
着物の処分で後悔しないために! 着物を処分する5つの方法 |
|---|
| 方法 | 手続き | 費用負担 | トラブル | 高価買取 |
|---|
| ゴミに出す | △ | △ | △ | × |
| 清掃業者・遺品整理会社に依頼 | △ | 〇 | △ | △ |
| ネットオークション | × | △ | × | 〇 |
| リサイクルショップ&古着屋 | 〇 | 〇 | △ | × |
| 着物買取専門業者 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
後悔せずに着物を処分するなら、まずは買取専門業者で査定してください。
この記事では、捨てずに着物を手放すための選択肢を幅広く紹介しつつ、注意すべきトラブル例や信頼できる手段についても具体的に解説しています。
本記事は着物堂(運営:株式会社LIF)が制作・編集し、監修者(古物商許可証を持つ会員(奈良県公安委員会 第641180000388号))が内容を確認しています。記事内の情報は公開時点のものであり、十分な調査のもと掲載しておりますが、内容が最新の情報と異なる可能性があります。
目次
遺品・生前整理で出る着物の処分方法に困る人は多い
身内が亡くなり、遺品を整理する場面では、着物の扱いに悩む方が少なくありません。遺品整理には時間や労力、さらには費用もかかるため、思った以上に負担が大きくなるケースが多くあります。
相続手続きも重なると、古い着物の処分まで手が回らず、「誰かに代わって片付けてほしい」と感じてしまうのも無理はありません。
古い着物を整理する方法は大きく分けて次の3つに分類できます。
- 処分する
- 売る
- 残す
さらに具体的な5つの方法を紹介していますが、いずれの手段にもメリットとデメリットがあるため、自分にとって納得のいく方法を選ぶことが大切です。
近年では、生前整理として着物を片付ける方も増えています。ただ、高齢者を狙った悪質な業者とのトラブルも起きており、注意が必要です。
「不用品があれば買い取る」と女性が訪問してきた。突然だったので、すぐには用意できないことを伝えると、1時間後に今度は男性が来た。いらない洋服等を出したが「壊れた宝飾品があれば出してほしい」と言われ、指輪等を含めて2万5千円で買い取ってもらった。その後、形見の指輪を渡したことを後悔し、また買い取り価格が安すぎると思い、買い戻したいと電話をしたところ「商品は別の業者に渡してしまった」と言われた。(60歳代 女性)
引用元:国民生活センター「訪問して買い取りを行う業者との契約は慎重に」
この事例は着物ではありませんが、同様の手口で高齢者が着物を手放してしまうケースも増えています。それだけ、古い着物にも一定の価値があるということです。
高齢のご家族が古い着物を処分しようとしている場合は、一声かけてあげることも大切です。
捨てるだけでなく、再利用という方法もありますので、「面倒」と感じず、まずはいろいろな方法を探してみる姿勢が大切です。
着物を後悔せずに処分する5つの方法
着物は衣類の中でも特に価値が幅広く、状態や種類によって扱いが大きく異なります。捨ててしまえば一切お金にはなりませんが、工夫次第では再利用や売却で活かすことができます。
編集部では、実際に複数の業者に着物を査定してもらった経験がありますが、同じ着物でも業者によって査定額が数千円から数万円まで変わったことがありました。
この経験からも、処分方法を選ぶ段階で「どの方法が自分に合っているか」を考えることが大切だと実感しています。
ゴミに出すのが最も簡単で手間がかかりませんが、一銭にもなりませんし、自治体の規定で出し方が限られる場合もあります。
逆に、買取業者に依頼すればプロの査定で思わぬ価格が付くこともありますが、業者選びを間違えるとトラブルにつながる恐れもあります。
こうした特徴を知ったうえで、自分にとって最も納得できる方法を選ぶことが、後悔しない着物処分の第一歩です。
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1. ゴミに出す方法
着物をもっとも簡単に処分できる方法が「ゴミとして出す」ことです。
分別ルールを確認のうえ、自治体の指定日に出すだけで処分できますが、その分、注意すべき点もあります。
以下にメリット・デメリットをまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 方法 | 自治体の分別ルールに従い、燃えるゴミまたは古布として出す |
| 費用 | 無料(自治体指定のゴミ袋代のみ) |
| 手軽さ | ◎(袋に入れて出すだけ) |
| 注意点 | 地域により分類方法が異なるため、事前に確認が必要 |
| 向いているケース | ・大量に処分したいとき ・汚れや傷みが目立つ着物 ・他の方法では値段がつかなかった場合 |
| メリット | ・最も手軽で即日処分できる ・近くに店舗がなくても実行可能 |
| デメリット | ・一切お金にならない ・価値ある着物を捨ててしまう可能性がある ・後から後悔することもある |
編集部の体験では、シミや汚れがある着物でも買取業者では数千円の値がついたことがありました。たとえ状態が悪くても、専門知識を持った業者であればしっかり査定してくれるケースがあります。
「どうせ売れない」と思って捨てる前に、まずは一度査定だけでも受けてみるのがおすすめです。もし価格に納得できなければ、そのとき初めてゴミとして処分すればよいのです。
2. 清掃業者や遺品回収業者に依頼
着物をまとめて処分したいときや、遺品整理で家の中全体を片付ける必要がある場合は、清掃業者や遺品回収業者に依頼する方法が現実的です。
自分では手が回らない量の遺品や家具があるときは、プロの手を借りることで短時間で片付けが進みます。
以下にこの方法の特徴を整理しました。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 方法 | 清掃業者や遺品回収業者に依頼して、古い着物を含む不用品をまとめて処分してもらう |
| 費用 | 数万円〜数十万円(回収量・作業内容により異なる) |
| 手軽さ | ◎(業者が一括対応) |
| 向いているケース | ・遠方の実家を片付けたいとき ・着物以外にも処分したい物が多いとき ・仕事などで片付けに時間が取れないとき |
| メリット | ・短時間でまとめて片付く ・家具や雑貨も一括処分可能 ・一部業者では着物の簡易査定 ・値引き対応もあり |
| デメリット | ・費用が高くなりやすい ・着物単体の処分なら割高に感じる ・業者選びを間違えるとトラブルの原因に |
業者によっては高額請求や説明不足といったトラブルも報告されています。
国民生活センターにも苦情が寄せられているため、利用前には複数社から見積もりを取り、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
古い着物の処分だけを目的とするなら、費用対効果の面からも無料で利用できる買取業者を検討するのがおすすめです。
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3. ヤフオク・メルカリやフリマなどで売る
着物の処分を「自分の手で進めたい」という人には、ネットオークションやフリマアプリの活用がおすすめです。ヤフオクやメルカリは利用者も多く、思いがけない価格で売れる可能性もあります。
特に古い着物の独特な柄や風合いは、リメイクや和装小物の素材として一定の需要があります。
以下に、この方法のポイントを整理しました。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 方法 | ヤフオク・メルカリ・フリマアプリなどで自分で出品・販売する |
| 費用 | 出品手数料・送料など(プラットフォームにより異なる) |
| 手軽さ | △(撮影・説明文作成・発送などすべて自分で対応) |
| 向いているケース | ・着物の扱いに慣れている人 ・時間に余裕がある人 ・自分のペースで処分したい人 |
| メリット | ・高く売れる可能性がある ・和柄や素材を評価してもらいやすい ・自分で価格を設定できる |
| デメリット | ・出品や発送などに手間がかかる ・トラブル対応が自己責任になる ・価値判断が難しく価格設定に迷いやすい |
着物の価値を正確に判断できる人は少なく、価格設定を誤ると損をする可能性もあります。また、取引中のトラブルや返品対応もすべて自分で行う必要があります。
「売る楽しさ」を重視したい方には向いていますが、「早く・確実に処分したい」という方には、ややハードルが高めの方法といえます。
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4. リサイクルショップに持ち込む
「とりあえず家の中を片付けたい」とか「他の不用品とまとめて処分したい」など、そんなときに便利なのが、リサイクルショップへの持ち込みです。
最近は大型チェーンのリサイクル店舗も増えており、自宅近くにあるケースも多く、気軽に利用できます。
以下に、この方法の特徴を整理しました。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 方法 | 着物を直接リサイクルショップに持ち込み、店頭で査定・引き取りしてもらう |
| 費用 | 無料(出張買取対応店舗もあり) |
| 手軽さ | ○(近くに店舗があればその場で対応) |
| 向いているケース | ・処分品が複数あるとき ・家具や食器なども一緒に片付けたいとき ・即日引き取りを希望する場合 |
| メリット | ・手軽に利用できる ・値がつかなくても引き取ってくれることがある ・大型家具などもまとめて処分可能 |
| デメリット | ・査定額が非常に低くなりやすい ・着物の価値を見極められる人がいないことが多い ・土日などは待ち時間が長くなることも |
編集部が実際に持ち込んだ際、状態の良い着物であっても「古い衣類」として重さで査定され、数百円程度にしかなりませんでした。
リサイクルショップの多くは着物専門の査定スタッフがいないため、価値を正しく見極められないまま処分されてしまう可能性が高いです。
着物に強いこだわりがない、もしくは「とにかく早くスッキリ片付けたい」という場合には適していますが、価値をきちんと見てもらいたいなら、次に紹介する「買取専門業者」の利用を検討した方が納得のいく結果になりやすいでしょう。
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着物を処分するなら買取専門業者に必ず依頼する
着物を処分すると聞くと、「捨てる」や「譲る」や「フリマで売る」などを思い浮かべる方が多いかもしれません。
ですが、手間をかけず、しかも損をせずに着物を手放したいのであれば、着物買取専門業者に依頼する方法が最もおすすめです。
実際に編集部でも、リサイクルショップやフリマ出品などさまざまな方法を試したうえで、最も納得感があったのが「専門業者による買取」でした。
状態があまり良くない着物でも、専門知識をもった査定員であれば、作家・産地・技法などを総合的に見て、しっかりと価値を判断してくれます。
買取専門業者を利用することで、以下のようなメリットが得られます。
| 項目 | 内容 |
|---|
| 方法 | 着物専門の買取業者に出張・宅配・店頭いずれかで査定依頼する |
| 費用 | 査定・キャンセル無料の業者が多数 |
| 手軽さ | ◎(自宅で完結する出張買取も可) |
| 向いているケース | ・価値をきちんと見てもらいたい ・少しでも高く売りたい ・状態が悪くても相談したい |
| 主なメリット | ・専門家による査定で適正価格がつく ・出張・宅配で手間がかからない ・小物や反物だけでも査定対象になることも |
| 注意点 | ・悪質業者とのトラブルに注意 ・訪問時の対応や業者の信頼性は事前に確認必須 |
「ただ捨てるには惜しい、でも自分では価値が分からない」、そんなときこそ、一度プロの査定を受けてみることをおすすめします。
査定は無料でキャンセルも可能なので、手放す前に“本当の価値”を確かめるという意味でも、大きなメリットがある方法です。
着物の正確な価値を知るなら、プロの査定員が自宅へ出張訪問してくれる買取専門業者「ザゴールド」に依頼してください。
梅沢富美男さんのCMでおなじみの「ザゴールド」は、着物1点から出張買取に対応し、小物や多少汚れのある品物も査定対象になる買取専門業者です。
- 全国70店舗以上の直営店から出張査定
- 着物1点から査定可能
- 和装小物や状態が悪い着物も査定
- 査定後のキャンセルも無料
もちろん査定は無料ですので、とりあえず査定依頼して損がない買取業者です。
※画像はイメージです
編集部が実際に利用したところ、近くのリサイクルショップでは数千円の査定だった着物が、ザゴールドでは数万円の査定額になりました。複数の業者と比較した中でも、最も信頼できる買取業者だと感じました。
日本に数名しかいないリユース着物の目利きが指導し、さまざまな資格を持つ査定士が査定を行うため、思わぬ高値が付くことも。
※上記買取金額はあくまで一例のため、お買取金額は状態等により異なる場合がございます。
編集部が自信をもっておすすめする着物買取業者です。家に眠っている着物があるなら、下記のボタンから公式サイトへ移って無料相談してみましょう。
相談は問い合わせフォームなら数分で入力可能(24時間365日受付可)、電話ならすぐに相談可能です。
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処分ではなく着物を再利用・リサイクルする方法
古い着物を手放す前に、もうひとつ考えておきたいのが「再利用」という選択肢です。
汚れやサイズの問題でそのまま着るのが難しい場合でも、手芸やリメイクを通じて新たな形で生まれ変わらせることができます。
時間や手間はかかりますが、誰かが着ていた着物が新しい形になって手元に残るというのは、とても豊かで意味のある体験です。
もし着物への思い入れが強いなら、「処分」ではなく「再利用」を検討してみる価値は十分にあります。
このあとは、再利用の具体的なアイデアを3つご紹介します。
1. そのままの状態で自分が着る
サイズが合う、あるいは仕立て直しが可能な場合は、古い着物を自分で着るという選択肢もおすすめです。最近では、着物を日常に取り入れる暮らしに関心を持つ方も増えており、「和の装いを楽しみたい」と考える人にはぴったりの方法です。
今まで着物はちょっとと躊躇してしまっていた人でもこれを機会に着物教室に通ってみて、自分で着物が着られるようになってみてはどうでしょうか。
和装ができるようになると、ちょっとした会食や観劇、茶道などにも気軽に着て出かけられるようになり、日常に“特別感”が生まれます。着物を身につけること自体が、新たな趣味や学びにつながるきっかけにもなるのです。
日本人なので、古い着物を譲り受けたのをきっかけに着付けをマスターしてみると良いかもしれません。
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2. リメイクして着用・保管・形見として保管しておく
大切な人の思い出が詰まった着物は、たとえ着る機会がなくても「処分するのは気が引ける」と感じる方も多いはずです。
そんなときは、着物をリメイクして日常使いできる形に作り変えたり、大切な形見として丁寧に保管しておく方法があります。
たとえば、着物の布を活かしてバッグやクッションカバー、ポーチなどの小物にリメイクすれば、日常の中で思い出にふれることができます。手芸が好きな方なら、自分の手で仕立て直す時間そのものがかけがえのない時間になるはずです。
もしハサミを入れるのに抵抗がある場合は、無理にリメイクせず、そのまま形見として保管するのも選択肢のひとつです。
ただし、保管状態には注意が必要です。長期間タンスにしまったままだと、虫食いやカビが発生しやすくなります。
定期的に風通しをしたり、防虫剤やたとう紙を交換したりして、湿気や害虫から守るようにしてください。着物ハンガーにかけて陰干しするだけでも、劣化を防ぐ効果があります。
3. 布として手芸や洋裁に活用する
古い着物は、そのまま着られない状態でも「布」としての価値が残っていることがあります。とくに、昔の着物に使われている反物は、現代ではなかなか見かけない色柄や質感のものが多く、手芸や洋裁の素材として人気があります。
たとえば、着物の布を使ってクッションカバー、ポーチ、ティッシュケース、テーブルランナーなどに仕立てれば、和の雰囲気を日常に取り入れることができます。
さらに、キルティングやパッチワークなどで布の風合いを活かすと、味わい深い作品に仕上がることも多いです。
「自分ではリメイクできない」という場合でも、近年は着物リメイク専門の店舗やサービスも増えており、洋服や小物に仕立て直してくれるところもあります。
中には、ウェディングドレスやテディベアにリメイクしてくれるサービスもあるほどです。
着物を処分するか迷う人へ「後悔しないための考え方」
遺品や思い出の詰まった着物を前にして、「処分すべきか、残すべきか」と迷ってしまうのは自然なことです。
とくに手放したあとで「やっぱり取っておけばよかった」と後悔してしまう人も少なくありません。
ここでは、着物の処分を迷っている人が、納得できる判断をするための視点やヒントをまとめました。
1. 着物に対する気持ちと現実を整理する
処分するかどうかを決めるには、まず自分自身の気持ちと現実の状況を整理することが大切です。
以下のようなポイントを紙に書き出してみると、判断がしやすくなります。
- その着物に強い思い入れがあるか
- 自分の体型や好みに合っているか
- 今後着る予定や機会があるか
- 保管スペースや管理に無理がないか
- 誰かに譲る予定があるかどうか
気持ちの整理には時間がかかることもあります。
無理に決断を急がず、「一度広げて眺めてみる」「人に相談してみる」など、ゆるやかに向き合うことが後悔を防ぐコツです。
2. 「着物を捨てて後悔した」よくあるケース
実際に処分した人の中には、「あの着物だけは残しておけばよかった」と後悔する声も少なくありません。特に多いのは以下のようなケースです。
- 親から受け継いだ着物を、価値を知らずにゴミに出してしまった
- 後日、別の家族が「形見に欲しかった」と言い出した
- リメイクや再利用の方法を知ったあとに、すでに手放していた
- 写真すら残しておらず、記憶だけになってしまった
後悔しないためには、処分前に“気持ちを整理する時間をつくることがなにより大切です。
3. 判断に迷ったら「第三者の目」を活用する
どうしても迷いが残る場合は、「買取業者の査定を受ける」、「家族に相談する」、「SNSで聞いてみる」など、他人の意見を取り入れてみるのも一つの方法です。
祖母の着物を処分するか悩んでいた際、専門業者に相談したことで「思っていた以上に価値がある」と知り、数点は買取に出し、残りは形見として保管するという判断ができました。
感情だけでは決めにくいことだからこそ、第三者の視点や“プロの意見”が納得への後押しになることもあります。
着物を譲る・寄付するという方法もある
「捨てるのはもったいない」とか「誰かに使ってもらえるなら嬉しい」。そう感じる方にとって、着物を「譲る」あるいは「寄付する」という方法は、気持ちよく手放す手段のひとつです。
ここでは、譲渡や寄付を検討する際に知っておきたいポイントを整理しました。
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1. 誰かに譲る場合は「気持ちの押しつけ」にならないように
「娘や親戚に譲ろうと思ったけれど、喜ばれなかった」という経験を持つ人は少なくありません。
理由として多いのは以下のようなケースです。
- 柄やサイズが合わない
- すでに着物を着る予定がない
- 着物の管理が大変で引き取りを遠慮される
かつて、親戚から古い着物を譲られそうになった際、「状態が悪く使えないのに断りづらかった」という経験がありました。
譲渡する場合は、相手が本当に必要としているかを確認することが第一です。
「もし気に入ったものがあればもらってもらえますか?」と、選べる形で提案するのが理想です。
2. 着物の寄付先は意外と多い
着物は処分するよりも、寄付というかたちで活用される機会が増えています。以下は代表的な寄付先です。
| 寄付先 | 特徴・用途例 |
|---|
| NPO法人/チャリティ団体 | 海外支援や被災地支援などに活用されることも |
|---|
| 着付け教室・和文化体験施設 | 学習用や体験用の貸し出し着物として利用 |
|---|
| 福祉施設・高齢者施設 | イベント用の衣装として活用される例も |
|---|
| フリースクール・演劇団体など | 衣装や素材としての需要がある場合も |
|---|
なお、寄付には一定の条件(洗濯済み・保管状態・送料負担など)があることが多いため、必ず事前に公式サイトや問い合わせで確認しましょう。
3. SNSや掲示板での「譲ってください」に注意
最近では、SNSやフリマアプリなどを通じて「着物譲ってください」という投稿を見かけることもあります。
こうした個人間の譲渡は、金銭のやり取りがなくてもトラブルになりやすい側面があります。
- 着物の到着後に「状態が違った」と言われる
- 送料トラブル
- 音信不通になるケース など
無償譲渡でも信頼できる相手かどうかを見極めることが大前提です。匿名性の高いやり取りは慎重に進めましょう。
着物処分市・回収イベントを活用する
「リサイクルショップでは引き取ってもらえなかった」とか「買取業者に頼むほどの品ではないけれど、ゴミに出すのは気が引ける」など、そんな方におすすめなのが、地域で開催される着物処分市や回収イベントです。
全国の自治体や団体では、不用品の回収・リユースを目的とした着物の回収会を開催していることがあります。ここでは、その活用方法を詳しく紹介します。
自治体や公共団体が主催する「無料回収イベント」
多くの自治体では、古布や衣類の一環として、着物も無料で回収対象に含まれている場合があります。
主な特徴は以下の通りです。
- 年に数回、リサイクルイベントとして開催される
- 一部は予約制・持ち込み制の回収方式
- 地域センターやリサイクルプラザが会場になることが多い
- 状態が良い着物は再利用、悪いものは資源としてリサイクル
地域の広報誌や市区町村の公式サイトで告知されるケースが多いため、「着物+市名+回収」などで検索してみると見つかりやすくなります。
持ち込む際の注意点と確認すべきポイント
イベントに着物を持ち込む際は、以下のような点を事前に確認しておきましょう。
| 確認項目 | 内容 |
|---|
| 回収対象 | 着物以外に帯・小物・反物なども対象かどうか |
| 条件 | 汚れ・虫食いがあっても受け入れ可能か |
| 方法 | 会場への直接持ち込みか、郵送受付か |
| 対象者 | 市内在住限定など、制限の有無 |
| 処分方法 | 再利用か廃棄か、主催者の方針を確認すること |
地元のリサイクルセンターで開催された衣類回収会に参加した際、状態の良い絞りの羽織が「着付け教室に使わせていただきます」と感謝され、ただ捨てるのとは違った満足感を得られました。
店舗に持ち込んで処分したいときのポイント
「近くのリサイクルショップや買取店に直接持ち込んで処分したい」。そんな方にとって、店舗持ち込みは気軽でスピーディな方法です。
ただし、事前に確認すべき点や、注意すべきポイントも多くあります。
ここでは、店舗への持ち込みで着物を処分する際に失敗しないための視点を整理しました。
どんな店舗が持ち込み対応しているのか?
店舗によって、着物の持ち込み可否や対応内容は大きく異なります。
大きく分けると、以下のようなタイプがあります。
| 店舗種別 | 特徴 |
|---|
| リサイクルショップ | 衣類全般を扱う/買取額は低め/状態重視 |
|---|
| 古着屋(和装専門) | 着物を専門に扱う店もある/要事前確認 |
|---|
| 買取専門店(予約不要型) | 店頭で即査定/混雑時は待ち時間が長いことも |
|---|
| チェーン系リユース店 | セカンドストリート・ハードオフなど/受付対象が明確 |
|---|
リサイクルショップ=どこでも着物OKというわけではないため、事前に「着物は扱っていますか?」と確認するのがおすすめです。
状態や内容によっては引き取り不可の場合も
多くの店舗では、以下のような状態の着物は引き取りを断られる可能性があります。
- シミ・汚れ・カビが目立つ
- においが強い(防虫剤・保管臭など)
- 素材不明・証紙なし・寸法が極端に小さい
- 反物・帯・襦袢など単品での取り扱い不可
とくにチェーン系店舗では、見た目や素材だけで「古着」として扱われてしまうことも多く、価値のある着物が数百円以下で買い取られることもあります。
持ち込む前に必ず確認したい5つのこと
持ち込み前のちょっとした準備や確認で、処分時のトラブルを防ぐことができます。以下の5点はチェックしておきましょう。
- 店舗の営業時間・査定受付時間(店舗によって異なる)
- 土日や連休中の混雑状況(1〜2時間待つ場合も)
- 身分証や記入書類の持参が必要かどうか
- 事前予約の要否/予約優先の可能性
- 買取金額に納得できなかった場合のキャンセル可否
編集部でもかつて、大型リユース店に持ち込んだ際、休日だったこともあり査定まで90分待ちとなり、結果は数点で300円ほど。
時間と手間を考えると、「予約制の出張買取にすればよかった」と感じたことがあります。
着物の正確な価値を知るなら、プロの査定員が自宅へ出張訪問してくれる買取専門業者「ザゴールド」に依頼してください。
梅沢富美男さんのCMでおなじみの「ザゴールド」は、着物1点から出張買取に対応し、小物や多少汚れのある品物も査定対象になる買取専門業者です。
- 全国70店舗以上の直営店から出張査定
- 着物1点から査定可能
- 和装小物や状態が悪い着物も査定
- 査定後のキャンセルも無料
もちろん査定は無料ですので、とりあえず査定依頼して損がない買取業者です。
※画像はイメージです
編集部が実際に利用したところ、近くのリサイクルショップでは数千円の査定だった着物が、ザゴールドでは数万円の査定額になりました。複数の業者と比較した中でも、最も信頼できる買取業者だと感じました。
日本に数名しかいないリユース着物の目利きが指導し、さまざまな資格を持つ査定士が査定を行うため、思わぬ高値が付くことも。
※上記買取金額はあくまで一例のため、お買取金額は状態等により異なる場合がございます。
編集部が自信をもっておすすめする着物買取業者です。家に眠っている着物があるなら、下記のボタンから公式サイトへ移って無料相談してみましょう。
相談は問い合わせフォームなら数分で入力可能(24時間365日受付可)、電話ならすぐに相談可能です。
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まとめ|古い着物を後悔なく処分するための3ステップ
ここでは、後悔せずに着物を手放すための3ステップに整理してご紹介します。
手順
処分の目的をはっきりさせる
まずは「とにかく片付けたい」や「思い出を大事にしたい」や「できればお金に換えたい」など、自分が何を優先したいかを明確にしましょう。目的によって最適な方法が変わります。
手順
方法ごとの特徴を比較する
| 処分方法 | 特徴 | 向いている人 |
|---|
| ゴミに出す | 手軽だが価値はゼロ | 早く片付けたい人 |
| 清掃・遺品整理業者 | 一括処分できるが費用が高め | 引越し・遺品整理中の人 |
| フリマ・ネットオークション | 売れるが手間やトラブルも | 自分で管理できる人 |
| リサイクルショップ | 即日手放せるが査定は低め | とにかく手放したい人 |
| 買取専門業者 | 適正に査定・引き取り無料 | 少しでも高く売りたい人 |
| 寄付・譲渡・引き取り | 思い出を誰かに繋げたい | 処分に迷いがある人 |
| リメイク・再利用 | 手元に残して活かせる | 気持ちの整理を優先したい人 |
手順
後悔しないためのコツを押さえる
- 捨てる前に、一度はプロの査定を受けてみる(無料でも可)
- 迷ったら、すぐに決めず一時保管や第三者の意見を挟む
- 高齢の家族が着物処分を考えている場合は、勝手に進めず必ず声をかける
- トラブル回避のため、訪問業者は実績や評判を必ずチェック
着物は長年大切にされてきた品物です。だからこそ、「ただのゴミとして捨ててしまってよかったのか…」と後悔する声も少なくありません。
編集部でも実際に、査定に出してみたことで「価値があったと気づけた」「気持ちよく手放せた」と感じた経験があります。
思い入れのある着物を後悔なく手放すためにも、まずは一歩踏み出して、今できる選択肢を知ることから始めてみてください。
気になる方は、買取業者による無料査定や引き取り相談から試してみると安心です。
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